#15, 58 心筋梗塞(急性・陳旧性) (基本病変1 その3)
#15, 58 Heart, myocardial infarction (acute, old)
#15では冠動脈の閉塞による心筋の虚血性凝固壊死をみる。壊死部分の境界が明瞭であること、壊死の形態的特徴を確認する。正常心筋には、通常の心筋と、グリコーゲンを多く含み,細胞質が白っぽい(刺激伝導系の)特殊心筋とがある。内膜側の内膜直下に特殊心筋がある。壊死になっているのは通常心筋なので、見るべき境界は乳頭筋の部分ではなく、左室壁の中間層から外膜下での、壊死と壊死でない通常心筋との境界である。壊死心筋は好中球により融かされつつある。
#58では壊死心筋が処理され、最終的に線維に置き換わった像がみられる。
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解説
上:左半分が典型的な凝固壊死。細胞質の濃縮と核の消失を確認してください。
中:細胞死の1-2日後に、壊死部に好中球が浸潤し、壊死心筋を融解しつつある。
下:細胞死の4日以降にマクロファージの浸潤が始まる。写真は、好中球による心筋の融解が進み、炎症細胞の主役がマクロファージに変わりつつある時期。また、この時期には7日目以降の肉芽組織の形成で主役を演じる(紡錘形の)線維芽細胞も増殖し始めている。
梗塞により消失した心筋が、肉芽組織を経て、最終的に線維組織で置き換えられている。線維組織内に残存心筋が孤立して見られるところもあります。