#271 痛風tophus (基本病変3 その3)

#271 Gout – Tophus

血中の尿酸値が上がることによる尿酸塩の沈着に対する炎症。足の親指(第一趾 big toe)のつけ根に好発する。標本は慢性期の異物肉芽腫で、尿酸塩の沈着を囲んで、マクロファージの合体した異物巨細胞が見られる。処理に難渋しながら、処理できないものの回りに壁を作ろうとしている(分界demarcation)。


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解説写真とコメント

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マクロファージが細胞外に析出した尿酸塩を取り囲んで、隔離(=分界)しようとしています。尿酸塩の針状の結晶そのものは、標本作成過程で溶けてしまい、見ることはできません。マクロファージに囲まれたピンク色の部分には、尿酸塩の結晶を処理しに来ては串刺しにされて死んで(融けて)いった多くの好中球の死骸が混じっていると考えられます。

代謝異常では痛風のように細胞外に物質が沈着することもあります。教科書によっては、これも変性に含めているものがありますが、正しくないと思います。変性という言葉は細胞内への物質の蓄積により細胞が腫大する可逆的なプロセスと理解してください。(すぎはら)