#33 胃潰瘍, 瘢痕 (消化器系2 その3)

#33 Gastric ulcer scar


バーチャルスライドでみる

(Rキーを2回押して、画像を回転させて観察してください。)

(サムネイル画像をクリックすると、バーチャルスライドビューアが起動します。)

解説写真とコメント

33-1

固有筋層を貫通する、深い(慢性)潰瘍が修復されたもの。まず、バーチャルスライドを見てみよう。Rを2回押して粘膜を上向きにする。そして、固有筋層をたどっていくと、中央部で断絶し、線維性瘢痕組織(筋層よりも染色性が薄い)で置き換わっていることが分かる。この瘢痕は時とともに収縮していくので、肉眼的に、潰瘍瘢痕に向かう「ひだ集中」が起こることになる。

写真を見ると、この瘢痕の上は再生粘膜が覆っている。再生粘膜は潰瘍底の肉芽組織が粘膜に修復される過程にある組織で、間質は肉芽組織の特徴を残して血管密度が高く、線維芽細胞の増生も目立つ。写真では左端の太い乳頭状に見える構造(これをtuft formation房状構造という)が3つ並んでいるところが再生粘膜である。これは、粘膜が吹っ飛んで一旦肉芽組織に変わったことを示している。粘膜のびらんだけでは再生粘膜は形成されない。(すぎはら)


関連リンク

参考:病理コア画像 8-(4)-1~3 胃炎(急性)